新型インフルエンザ等感染症BCP において「やるべきこと」Part 2

Part 1では、感染症BCPにおいて、考慮すべきことを3つに分けて説明しました。
ではその3つに対し、具体的にどのようにすればいいのか?

さらに3つの視点から考えてみます。

  1. 感染予防策
  2. 緊急時対応
  3. 事業継続対応

■正確な情報を収集する仕組みづくり

どこの部門(誰が)どのような情報収集をおこない、しかるべき判断者に報告するのか?
報告の仕組みづくりをしておくことで、正確な情報がいち早く判断者のもとに集約される体制づくりが重要です

■政府行動計画等の「発生段階」に合わせた対策を整理

政府行動計画においては、「発生段階」で新型インフルエンザ等対策を整理しています。企業等の対策方針は政府の対策に左右されるため、「段階(レベル、ステージ等)」を設定し、段階ごとに対策を整理することが必要です。

■業務の優先順位(最低限継続する業務)を整理

業務に優先順位を付けることで最低限継続すべき業務を選定し、当該業務を継続するための策を検討しておくこと、感染予防の観点からイベント等の業務を「休止業務」として明確に定めておくことなどが重要です。

■人的資源に対する対策を手厚く整理

マスクの着用、手袋の着用、手洗いの励行、職場の清掃・消毒といった飛沫感染、接触感染を防ぐ感染予防策の徹底をはじめ、従業員が感染する機会を低減する、欠勤者が出た場合に備えた代替要員確保など、多面的な染(拡大)防止対策が望まれます。

■未発生期に実施する教育や訓練

BCP は策定するだけでは実効性があるとはいえず、危機発生時において迅速に行動できるよう、予め従業員等が理解していることが望まれます。未発生期の間に、定期的に従業員教育や訓練を行うことが最も重要です。

いざという時に、すべての活動を、長期にわたって実施できるように、あらかじめ「情報収集体制」と「対応ルール」を構築したうえで、関係者に周知しておくことが大事ということですね。